ピンクガネーシャの住む寺院〔タイ/チャチューンサオ〕
ピンクガネーシャの住む寺院〔タイ/チャチューンサオ〕
このガネーシャの迫力を見てほしい。
これが噂のピンクガネーシャである。
ガネーシャはヒンドゥー教の神で、商売繁盛や学問の神として知られているが、「あらゆる願いを叶えてくれる巨大なピンク色のガネーシャがいる」と聞き、会いに行くことにした。
目的地は、タイ・チャチューンサオ県にある「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」、通称「ピンクガネーシャ寺院」だ。バンコクからは90kmほどの距離。バンとソンテウを乗り継ぎ2時間半ほどで寺院に到着。
ソンテウ乗り場から境内へと歩いていく。
目に飛び込んでくるのは土産物店、服やおもちゃを扱う雑貨店、地元の食料品店、そして屋台。屋台では、クッキーのような焼き菓子から焼きバナナなども売られていた。にぎやかな縁日のような雰囲気だ。
しばらく進むと巨大な存在感を放っている壁のようなものがある。そう、ピンクガネーシャだ。壁のよう見えた背中から正面に回り込むと、目の前に「デデーン」と現れるその姿に思わず息をのむ。
全身ピンク色に塗られたガネーシャ像は、幅16メートル、高さ24メートル。その巨体を横たえながら、しかしどこかリラックスした表情を浮かべている。その姿には威厳とともに親しみやすさが漂っているようにも感じる。それにしても、なんと堂々とした姿だろう。
参拝方法には正式な作法があるようだが、無知な私は紙幣を奉納箱に入れて、耳元で願いをささやいてみた。
ネズミの耳には小さな穴が開いており、そこから願いが伝わるのだという。片方の耳を手で塞ぎながら願うと確実に願いが伝わるということは予習していた。願い事が「3倍速」で叶うらしい…。
境内にはピンクガネーシャだけでなく、多くの見どころがある。
何故か、いろいろなアニメキャラクターの像が至る所に立っている。ドラえもん、のび太、しずかちゃん、スネ夫、ジャイアン。さらには、悟空、ミッキーマウス、一休さん、スーパーマン、仮面ライダー、そしてピカチュウまで。
見たこともないキャラクターも混ざっており、ここが「信仰の場」なのか「テーマパーク」なのか不思議に感じるほどだ。何か意図があるはずだ、と考える。
子どもを楽しませるための工夫なのか、あるいは信仰とアニメを結びつけて参拝者を楽しませる意図なのか。いずれにしても、この自由さというかカオスのような雰囲気が面白い。いかにもタイらしく、思わず笑顔になってしまう光景とも言える。
さらに、今にも動き出しそうなリアルな僧侶の像がずらりと並んでいる場所もあった。思わず近づいてじっと見つめると、まるで呼吸をしているかのように見える。本物なのか像なのか判別できなくなるほどだ。もしかして、この中の一体だけは本物の僧侶かも…、と一体ずつ入念に観察したがどれも精巧な像だった。
その先にある建物に入ると、たくさんの仏像が並ぶ部屋にまたも僧侶の姿が見えた。しかし、ゆっくりと近づくと今度は本物の僧侶で、思わず二度見してしまった…。
寺院は川沿いに位置しており、参拝後は川風が心地よく感じられた。敷地内にはCafé Amazonがあり、冷たいラテが体に染み渡る。歩き回って熱を帯びた身体を癒す最高の一杯。
ピンクガネーシャは、観光客だけでなく地元のタイ人にも大人気のようだった。巨大でカラフルな姿は一度見たら忘れられないインパクトを持ち、さらに「願いが叶うスピードが速い」という言い伝えが人々の興味を惹きつけてやまないらしい。
落ち着いた神聖な雰囲気と、遊園地のような賑わいが同居するこの場所は、これ以上なくタイらしい、不思議で魅力的な空間だった。
ピンクガネーシャの住む寺院〔タイ/チャチューンサオ〕<Kids>
<Kids>はキッズと読むよ。「子ども」という意味。大人の文章はちょっと固くて読みにくいよね。<Kids>の表示がある文章は、小学生や中学生でも読みやすい文章にしているよ。これからキッズのみんなに読んでほしい記事をたくさん書こうと思ってるからときどき遊びに来てね。検索窓に<Kids>または<キッズ>と入れてキッズ向けの記事を探してね。くまの先生より
この大きな神さまを見て!
これがウワサの「ピンクガネーシャ」だ。
ガネーシャはヒンドゥー教の神さまで、勉強やしごとを助けてくれる神さまとして有名。でもタイには「ピンク色で、なんでもお願いをかなえてくれるガネーシャがいる!」って聞いて、ぼくは会いに行くことにしたんだ。
バンコクから車やソンテウ(タイの乗り合いバス)を乗りついで2時間半。チャチューンサオ県にある「ピンクガネーシャ寺院」にやっと到着。
境内に入ると、まるで縁日みたいににぎやかだ。おみやげ屋さんやおもちゃ屋さん、屋台もずらり。クッキーみたいなお菓子や焼きバナナまで売っていて、歩くだけでワクワクする。
そしてついに、巨大なピンクの背中が見えてきた。
ぐるっと回りこむと、「デデーン!」と目の前に現れたのは高さ24メートル、幅16メートルのピンクガネーシャ。横になってのんびりしているような顔なのに、迫力はすごい!思わず「でっかー!」って叫んだよ。
ガネーシャの足元にはネズミの像があって、耳に穴があいている。その穴に願いごとをささやくとガネーシャに伝わるんだって。しかも片耳をふさいでお願いすると「3倍速」でかなうらしい。ぼくもさっそく小声でお願いしてみた。
さらに進むとびっくり。なんとドラえもんやのび太、悟空にピカチュウ、スーパーマンまで立っている!ここはお寺なの?それともテーマパークなのか?不思議すぎるけど、その自由で楽しい雰囲気に思わず笑顔になったよ。
それから、すごくリアルな僧侶の像がズラリと並んでいるところがあって、じっと見ていると「これってもしかして本物が混じってる!?」って思うくらい超リアル。
別の場所にまた僧侶の像が立っていて、近づいてみたら今度は本物の僧侶だったりして、かなりビックリ。思わず二度見したよ。
お参りが終わったあとは、川風が気持ちよくてホッとひと息。
カフェで冷たいラテを飲んだら、歩き回って熱くなった体にしみわたった。
ピンクガネーシャは観光客だけじゃなくて地元の人にも大人気。巨大でカラフルな姿は一度見たら忘れられないし、「願いがかなうのが速い」というウワサもあって、ますますたくさんの人をひきつけているんだって。
神さまの神聖さと、お祭りみたいなにぎやかさがいっしょになったこの場所は、とってもタイらしい、不思議で楽しいお寺だったよ。
【旅景】では、他にもいろいろな旅の景色を見ることができます