【プロンプト:学習支援】手軽に4コママンガをつくるためのベースプロンプト<2×2>【保存版】

B!

手軽に4コママンガをつくるためのベースプロンプト

AIを活用すれば手軽に4コマ漫画を画像化することも可能です。

今日は、4コママンガをつくるためのベースプロンプトの紹介です。

百聞は一見に如かず、ということで、まずプロンプトとレスポンスをご覧ください。

ストーリーは、①少女がおじいちゃんと一緒に釣りに出かける。②川面に黒い影を発見。③「あれはでかい!よし釣るぞ」④少女は釣り上げた魚を見せ、おじいちゃんは手をたたいて喜ぶ、その頃には夕方になっており、空にはカラスの姿も…、といった感じです。

4コママンガ作成用ベースプロンプト

[プロンプト]

Create a 4-panel comic in a Watercolor-style.
Canvas size: 1024×1536
Font: Patrick Hand for all speech bubbles.
Panel Layout:
-4 panels arranged in a 2×2 grid. Strictly follow the instruction.
-Uniform 10px inner margins inside each panel.
-2px solid black borders for all panels.
-20px white spacing between panels horizontally and vertically.
-Include panel numbers ①, ②, ③, ④ inside each panel.
-Make sure each panel has clean composition with balanced framing.

Panel-1
Action: A girl is going fishing with her grandfather in the river.
Dialogue: She is saying, “I will catch a lot of fish!”
Background: There is a small car by the river.
Setting: She is wearing a brown hat. She has her fishing rod.

Panel-2
Action: She is looking at something black far in the river.
Dialogue: She is saying, “What is that?”
Background: No specification.
Setting: No specification.

Panel-3
Action: She is trying to catch the big fish.
Dialogue: She is saying, “Wow, that’s big! I’ll catch it!”
Background: No specification.
Setting: No specification.

Panel-4
Action: She is showing the big fish and her grandfather is clapping his hands.
Dialogue: She is saying, “Mother will cook this for us!”
Background: You can see a beautiful sunset and some crows.
Setting: No specification.

[レスポンス]<ChatGPT>

Here is your 4-panel watercolor comic.

ChatGPTによる出力です。

「4コママンガ」ベースプロンプトの説明

上部の<全体設定>と下部の<コマ設定>に分けています。

<全体設定>

冒頭の文で「作風スタイル」を示します。赤字部分です。

上記の例では、Watercolor-style(水彩画風)にしています。

縦長1024x1532のキャンバスに2x2のコマ割りで、各コマに①②③④のナンバーリングを付す設定です。

フォントは、手書き風のPatrick HandがGOODです。

作風スタイル(art-style)にはいろいろなものがあります。やわらかい雰囲気でクセがない<Watercolor-style>がおすすめですが、教材を作るときに生徒が選べるような形にして創作意欲を刺激するのも面白いと思います。

イラストの雰囲気を決める「作風スタイル」の種類

上記プロンプト中の赤字部分<Watercolor-style>を以下のいずれかに置き換えることで作風が変化します。

★アニメ・漫画系スタイル
Ghibli-inspired-style(人気のジブリ風)
Anime-style(日本アニメ風)
Manga-style(白黒中心)
Chibi-style(小さいキャラ、可愛らしく親しみやすい)
Shōnen-style(少年ジャンプ系)
Shōjo-style(繊細な線、キラキラした瞳)

★絵本・児童書系スタイル
Watercolor-style(水彩画風、ふんわりとした色合い)
Storybook-style(海外絵本風、柔らかい線と淡い色)
Pastel-style(淡いパステルカラー中心、優しい世界観)

★モダン・アート系スタイル
Minimalist-style(シンプルで余白を活かしたデザイン)
FlatIllustration-style(影を使わずフラットな色塗り、情報を見せる)
PopArt-style(鮮やかで派手な色彩、アメコミ風)

★海外アニメ系スタイル
Disney-inspired-style(キャラクターの表情が豊か)
Pixar-inspired-style(立体感があるCG風)
CartoonNetwork-style(ポップでシンプルな線)

★リアル系スタイル
Cinematic-style(映画のワンシーンのような雰囲気)
SemiRealistic-style(アニメとリアルの中間)
Photorealistic-style(写実的で精密)

<コマ設定>

各コマの指示については、 Action(動き)・Dialogue(発言)・Background(背景)・Setting(設定) に分けて記入する形にしています。

Action(動き)
4コママンガのストーリーを考えて、文章で記述します。
主語と動詞を含む文章で、誰が何をするのかを明確に示します。例では、<現在進行形>で記述していますが、実際には<現在形>でも<過去形>でもマンガは生成されます。
生徒に任意の文法を指定して記述させることで、その文法のトレーニングが可能な教材を作成できます。

Dialogue(発言)
基本は“△□.”のみでOKです。
使わせたい文法や構文を具体的に指定して書かせることも考えられます。
「現在進行形を使い、<主語 is saying, “△□.”>の形で記述しましょう」のような指示であれば<Dialogue: She is saying, “I will catch a lot of fish!”>といった書き方になりますが、実際は<Dialogue: “I will catch a lot of fish!”>とシンプルに記述してもプロンプトとしては有効です。

Background(背景)
天気や景色を指定します。Rainy.と書くだけで雨模様になります。
<You can see~>や<There is~>でも映しこみたい対象を指定できます。
例えば、「私が思い描く愛の告白シーン」の背景だけを描写させる活動、「私の落ち着く場所」のテーマでどんな環境が好みなのか交流する活動などがあれば楽しそうです。

Setting(設定)
他にマンガに入れ込みたい事項を自由に記述します。

この中で重要な項目は、Action(動き)とDialogue(発言)になります。

Background(背景)やSetting(設定)は特に指定しなくてもマンガはそれなりに仕上がります。「No specification」や「Freestyle」と記述してAIにお任せすることも可能。

出力不一致の回避について

教材用の最適化プロンプト<OP(Optimal Prompt)>を目指して、何度も調整を加えたプロンプトであり、肌感覚では再現率はおよそ70~80%程度になっていると思います。

ただ、何度も作業を続けていると、一定の確率でセリフや①②③④のナンバリングが抜け落ちたり、イラストが不自然になったりすることがあります。

このようにプロンプト通りに出力されない原因を本人(ChatGPT)に尋ねたところ、「複数の条件を同時に処理する過程で優先度が不明瞭になり、不完全な出力になることがある」とのことでした。

また、キャラクターの服装が変わったり、髪型やポーズが一致しないといった現象も、生成系AIではよく起こる典型的な問題です。

その対策として、プロンプトに"Consistent character design across all panels"(全てのコマにおいてキャラクターデザインを一貫させる)
という記述を加えると、改善されることが多いです。

マンガやイラストの生成では、プロンプトで指定した要素(セリフ・番号・背景)が出力に反映されないことは珍しくありません。
最初から「その程度のもの」と割り切っておくと、ストレスが減り、気持ちが楽になるでしょう。

精度を上げる記述の仕方とポイント
〇重要な条件を先頭に記述する
〇箇条書きで示すなど、構造を明確にする
〇不要な指示を減らし、同時に多すぎる条件を与えない
〇下のような念押しの記述を追加して、重要な指示を強調する

<反映率の向上に有効な記述>
"Strictly follow the instructions"(確実に指示に従うように)
"Must include" / "Do not omit"(必ず含めること/省略不可)
"Do not omit speech bubbles"(吹き出しのセリフを省略しない)
"Consistent character design across all panels"(全てのコマにおいてキャラクターデザインを一貫させる)

Microsoft<Copilot>のレスポンス

Copilotでは、どのようなレスポンスになるのでしょうか。2回試してみました。

Copilotのレスポンス

[プロンプト]

上記プロンプトと同様

[レスポンス]

 

肌感覚ですがChatGPTに比べてCopilotの方が所要時間が短いように感じました。また、精度にはあまり差を感じませんでした。

Geminiでは、なぜかマンガは作れませんでした。原因は不明です。

いずれにしても、手軽に4コママンガを創作できるこのプロンプトは活用次第で魅力的な教材の種になると思われます。

創作する面白さから自然と「何度もやって見たい」と思わせるような良質のスパイスにもなるでしょう。

どうぞ、ご活用ください。

私も、このプロンプトを使ったいくつかの教材を作成中です。

「現在進行形を使って自作の4コママンガ作成にチャレンジする活動」や「動物園のユニークな動物を関係代名詞などで描写する活動」などです。完成したらアップします。

<AI活用>カテゴリでは他にも以下のような便利プロンプトを紹介しています

 

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