【旅景】ホワイホン職業訓練センターで織機を操る女性〔ラオス/ビエンチャン〕<Kids>

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織機を操る女性

ホワイホン職業訓練センターで織機を操る女性〔ラオス/ビエンチャン〕

JICA海外教師研修の一環で、ラオスの首都ビエンチャンにあるホワイホン職業訓練センターを訪れた。

市内の喧騒を抜け、車でしばらく走ると、豊かな緑に囲まれた穏やかな施設が現れる。周囲には背の高い木々が並び、小鳥のさえずりが心地よく響く。

広い敷地内にはいくつかの建物が点在し、ゆったりとした雰囲気が漂っている。とても静かな時間が流れていた。そして、時折「ガタンカタン」という織機独特のの規則的な音が響く。

案内された工場と思われる建屋に入ると、数名の女性たちが真剣な表情で織機を操作していた。テンポよく手を動かしながら、生地を丁寧に織り上げている。

一本一本の糸が繊細に組み合わされ、美しい模様が次第に現れていく。織機の棒を微妙に調整しながら、熟練の手つきで作業を進める姿は、まるで芸術家が作品を作り上げるかのようだった。

彼女たちはここで伝統的な染織技術と縫製技術を学び、実践しているという。

作業場には草木染めのカラフルな糸が並び、自然の恵みを活かした製品づくりが行われていた。

施設に併設される「トゥルー・カラー」というショップでは、彼女たちが手掛けた製品が販売されていた。店内には、天然染色のシルク生地、手刺繍が施されたストール、繊細な織模様が美しいカバンや財布など、目を奪われる品々が並んでいた。

ラオスの豊かな自然と、熟練の技術が生み出す芸術品とも言える作品の数々に、思わず見とれてしまう。素人目にもその緻密さと丁寧な作りには圧倒される。

店の片隅で、モン族の伝統的なパターンをあしらった小さなポーチが目に留まった。美しい幾何学模様が細かく刺繍されており、鮮やかな色合いが印象的だった。

手触りの良い生地としっかりした作りに惹かれ、40,000キープを支払って購入することにした。レジの女性が優しく微笑みながら、「これはモン族のデザインを活かした手作りのものです」と説明してくれた。

手のひらに収まるほどの小さなポーチではあるが、その背景には何世代にもわたって受け継がれてきた技術と、作り手の思いが込められているように感じた。

ホワイホン職業訓練センターは、1998年にラオスの女性を支援するため、日本のNGOによって設立された。

立ち上げ当初は、3年間にわたりJICA(国際協力機構)による援助を受けながら運営されていたが、現在ではラオス労働福祉省の管轄のもと、自立した運営が続けられている。

このセンターでは、職業訓練を通じて女性たちが自立し、収入を得るためのスキルを身につけることを目的としている。ここで学んだ技術を活かし、多くの女性たちが新たな人生の一歩を踏み出しているのだ。

手織りの生地が織り上がる音、女性たちの真剣な眼差し、そして温かな笑顔――ホワイホン職業訓練センターは、単なる職業訓練の場ではなく、ラオスの女性たちの未来を紡ぐ場所でもある。

ホワイホン職業訓練センターで織機を操る女性〔ラオス/ビエンチャン〕<Kids>

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ラオスの首都ビエンチャンから車でしばらく走ると、静かで緑に囲まれた場所に到着した。

ここは「ホワイホン職業訓練センター」。

周りには大きな木々が立ち並び、小鳥のさえずりが響いている。とってものどかで、時間がゆっくり流れているように感じたよ。

そんな静けさの中で、「ガタンカタン、ガタンカタン」と、リズミカルな音が聞こえる。

音のするほうへ行ってみると、そこには数人の女性たちが真剣な表情で織機を動かしていた。

棒をシュっと動かしながら、色とりどりの糸を組み合わせ、きれいな布を織っていく。一本一本の糸が緻密に重なり合って、少しずつ模様が浮かび上がってくるのがすごく面白い!

まるで魔法みたいに布ができあがっていくのを見て、「これって本当に手作業なの!?」と驚いてしまった。

彼女たちはここで、伝統的な染織や縫製の技術を学びながら、実際に商品を作っているんだって。

作業場のそばには、自然の草木を使って染められたカラフルな糸がたくさん並んでいた。こんなに鮮やかな色が、植物から生み出されるなんて驚きだよね!

このセンターには「トゥルー・カラー」というお店もあって、そこで女性たちが作った製品が売られている。

店の中には、シルクの布や、手刺繍のストール、おしゃれなバッグや財布がずらり!どれも手作りだから、ひとつひとつに個性があって、見ているだけでも楽しいよ。

その中で、ぼくの目に留まったのは、小さなポーチ。きれいな模様の刺繍が入ったポーチだった。指で触ると、しっかりした作りと、やわらかい布の手触りが心地いい。何より刺繍のデザインがクールで気に入ったんだ。

モン族によるユニークで幾何学的な模様

「これはモン族のデザインですよ」と、お店の人が笑顔で教えてくれた。

ぼくはさっそく40,000キープ(ラオスのお金)を払って、このポーチをゲット!手のひらサイズの小さなポーチだけど、そこには何世代にもわたって受け継がれた技術や、作り手の想いがギュッと詰まっている気がした。

ところで、「職業訓練センター」って何?と思ったかもしれないね。

ここは、仕事を覚えるための学校みたいなところなんだ。例えば、このセンターでは、ラオスの女性たちが布を織ったり、縫製の技術を学んだりしている。学んだことを生かして、自分で作ったものを売ったり、お店で働いたりできるようになるんだ。

このホワイホン職業訓練センターは、ラオスの女性たちが仕事を覚え、自立できるように、日本のNGOが1998年に作ったんだって。

最初の3年間は日本のJICA(国際協力機構)の支援を受けていたけど、今はラオス政府のもとでしっかり運営されている。

ここで学んだ技術を使って、多くの女性たちが仕事を見つけ、新しい人生を歩んでいるんだ。

織機の音、真剣な眼差し、そして優しい笑顔。このセンターは、ただの職業訓練の場所じゃなくて、ラオスの女性たちが未来を切り開くための大切な場所なんだね。

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