【英語科通信2004-07-01からの転載】
先日、大分市内の小学校に授業参観に行きました。小学校での英語の授業に興味があったからです。
通常、英語は中学校から習う教科ですが、今、全国の小学校で「総合的な学習の時間」を利用して英語の勉強をする取り組みが広がっています。
今回、私が見学した2年生と5年生の授業では音声中心の授業とは言え、なんと中学校2年生レベルの内容を学習していました。助動詞canの練習です。授業は、英語担当の日本人教師、学級担任、そしてALTの3人体制で進められ、児童は体を動かしたり、歌を歌ったり、ゲームをしたりしながら英語を学んでいました。
中でもユニークだと思ったゲームを1つ紹介します。『スマッキングゲーム』と言って、黒板に絵カードを貼り、ALTの発音した単語のカードに走り寄り、ハエ叩きで叩く(下写真)というゲームです。グループ対抗で1人ずつ競争し早く叩けた人が多かったチームが勝ちとなります。このゲームはかなりの盛り上がりで、授業というよりは運動会状態でした。
今回の授業では曜日の単語が書かれたカードを使ってゲームをしていましたが、小学2年生にして曜日の単語の音をほとんど覚えていたようです。「2年生と言えば、うちの2年生もゆったり構えていると小学生に追い抜かれるんじゃないかな」なんて思いながらこのゲームを眺めていました。
朝日新聞(2004年2月19日)によれば、文部科学省は、小学校で英語を教科として教えることを本格的に検討する方針を固め、専門家による英語教育の検討グループを作り英語を小学校の必修科目にするか検討中ということです。小学校の科目に、英語が加わるのもそう遠い日のことではないかも知れません。