ラオスの24年振りの古い友人らとの再会を主目的としつつ、教材の素材収集を副次的な目的とした約2週間のアジア1人旅の記録です。
24年ぶりのフアイサイ訪問とラオス4回目にして初めてのルアンパバン訪問がハイライト。
命の洗濯をしつつ、教材素材収集の視点も探りながら旅の記録を記します。
<素材収集の視点>
・旅の中で教材化につながるような素材を収集する。
・写真はフォトランゲージとして、雑貨や工芸品はモノランゲージとして教材化が考えられる。
・異国の不思議や感動を子どもに伝え、子どもの興味関心をグローバライズする。
各回とも、1〔概要〕、2〔Today's Photos〕、3〔Today's Focus〕、4〔旅メモ〕の4項目でお届けします。
ご感想やご質問は各記事最下部の専用フォームよりお願いいたします。
1〔概要〕*本日の行動のふり返り*
〔朝〕
朝は部屋でゆっくり寝る。
目が覚めて昨日の絶望感を思い出して苦笑した。
ちなみにこの宿にも数匹の痩せたクモが巣をつくっていた。どうしようもないことだ。
ルアンパバンの宿に期待する。と言っても、2000円弱のホテルだからまだわからない。
宿主にチェックアウトタイムは12時でいいか確認する。
12時前に下に降りると例の兄さんがバイクで送迎すると申し出た。有料で。
よく考えたら、このお兄さんは切符売り場の窓口で私の順番が近づいてきたとき、時計を指差しながら声をかけてきた人だった。(もう今日の切符は全部売り切れたよと言っていたのだろう)
おそらく、電車を逃して宿泊を余儀されなくなった人たちに声をかけて商売をしているのだろう。自分の身内が営む宿への送迎で、送迎代まで請求するとは商魂たくましい。
しかし、その仕事熱心な姿勢には敬意を払わなくては。そうやってみんな一生懸命に毎日を生きているのだから。
私は、昨日、バンの中からCafe Amazonを見かけたのを思い出し、お兄さんにはcafe経由で駅に送迎してほしいと伝えた。
〔昼〕
12時過ぎに駅に着いたが、その風景は昨日と一変していて、そこにごった返すような人混みはもうなかった。駅の中央入り口から入るとすぐに手荷物検査場があった。バックパックもショルダーバックもしっかりと検査された。
入り口の上部に青い電光掲示板がありそこに電車の始発駅と終着駅、そして出発時刻等が表示されている。
それによれば、今日私が乗るビエンチャン行きの電車K11は15時3分発でチェックインタイムが14時48分となっている。ここで3時間ほど時間を潰す。
◆◆◆◆◆
ようやく待望の電車がホームに入ってきた。
外見にフェイスにインパクトはなく、上品な濃い緑のボディをしていた。
チケットを見ると3号車の79が自分の席らしい。
席の横の壁に番号が示されている。
座席はすべて向かい合う形になっており、隣席とを隔てる肘置きはなかった。
3人の若者らと同席になった。キャッキャ言いながら食べたり話したりしている彼らを横目に静かに座っていた。
3人のうちの1人が、こぼしたペプシを真新しい電車のカーテンで拭き上げたときは「こぉららあぁぁ!」と叫びたくなった。が黙っていた。
静かで乗り心地は良かった。内装やサイズ感は日本の新幹線とほぼ同じで、走りは特急電車のような感じでスピーディーではなかった。
とは言え、ラオスの国内移動の厳しさを知っている人にとっては、この高速鉄道の有難みはかなり大きい。
17:03、2時間走った電車は定刻通りルアンパバン駅に到着した。
駅には小型タクシーやらトゥクトゥクがたむろしているのが通常だが、この駅は乗り合いタクシーのハイエースがずらっと並んでいるのみで、小型タクシーやトゥクトゥクの姿がまったくなかった。
看板を見ると、40,000LKP(≒270円)でチケットを購入してタクシー(ハイエース)に乗って市街地へ行けということらしい。良心的な値段設定で一安心。桁が1つ多かったとしても驚かないだろう。
実は、このあと街で降ろされたあと迷子になってしまい痛い目を見た。
スマホのバッテリー切れで、Google Mapsや準備していた宿の写真にアクセスでなくなり途方にくれた。
メコン川沿いのホテルだったので川の方向さえわかればなんとかたどり着けると考えたが、Mekongという言葉さえ通じることはなかった。
自分の勘を信じて15分以上は歩いた。しかし歩けど歩けど川さえ見つからず、作戦変更。
市街地で雑貨店などが連なっている通りだったので、店先でスマホをいじっていたお兄さんに頼み込んで少しだけ充電器を拝借させてもることに。
充電を快諾してくれた上に立っている私にイスまですすめてくれて、ああ地獄に仏とはこのことかとさえ感じた。
バッテリーは10分ほどで20%近くまで充電した。せめて気持ちだけでも思い財布から札を出そうとすると、お兄さんとお姉さんは手を振って金は要らないというジェスチャーをした。再度、丁重に礼を述べ、宿を目指すことにした。
トゥクトゥクを捕まえてゲストハウスへ直行した。あらぬ方向に進んでいたようで目的地から2km近くも離れていた。
後でわかったことだが、メコン川ともう一つの川に挟まれた場所にいたこと、ラオス語ではメコン川を「メコン」と言わず「メナムコーン」ということ、が人々に川の方角を尋ねても理解されなかった原因らしい。
ラオス語では、メコン川は ແມ່ນ້ຳຂອງ (Mê Nam Khong) と言います。「ແມ່ນ້ຳ (Mê Nam)」は「川」、「ຂອງ (Khong)」は「メコン」を指します。
スマホがなければ宿にさえ辿り着かない自分自身の非力さが身に染みた出来事だった。
〔夜〕
ゲストハウスに着くと小学生くらいの男の子が出迎えてくれた。
「Do you have a reservation?」と聞かれたので「Yes, two nights.」と答える。
「May I have your passport?」と聞かれたので頷いて旅券を渡すと、スマホで写真を撮ってどこかに送っていたようだ。
鍵を渡され、部屋に案内してくれた。どうやら宿の番を頼まれているようだ。
子どもにしては流暢な英語だった。ランドリーサービスのことを尋ねたときは、「May I call my mom?」と言って母親に確認していた(笑)。
緑色のビニール袋を渡してくれたが、預かり票のような紙はなかった。
ホテルの部屋は、かなり狭かったが清潔感があった。それが大事だった。テレビや冷蔵庫はなかったが作業用の小さな机はあった。
エアコンを全開パワーにして、汗にまみれて湯気が出そうな体を冷やした。
今日は、初のルアンパバンのナイトマーケットなのでどんなものが売られているのか楽しみだった。
実際に歩いてみると規模は小さくしっとりと落ち着いた雰囲気だった。商品は、チェンマイとはまた違った趣のある手工芸品が見られた。教材になりそうなキーホルダーをいくつか購入。
露店で旨そうな肉と焼きそばを買って腹を満たす。冷えたラテが五臓六腑に染みわたる。
ホテルに戻るとまだフロントに少年がいた。
<If I give you my laundry in the morning, can I get it back by the evening?>
と尋ねるとYes,Yesと言っていたが、どこか自信なさ気だった。
2〔Today's Photos〕*旅のスナップ*
◆Nateuy Railroad Stationのキオスクで売られていたお菓子など
面白いのが値段の表示です。この店では、例えば抹茶のケーキが「¥9」と表示されています。
生徒に見せたら「え~、安い~」となりますが、これは日本円で9円という訳でもラオス通貨の9キープという訳でもなく9,000キープということです。約70円なので安いことに違いはありませんが。
雑貨店でジュースなどの値段を聞いたりしたときに、店の人が計算機で「15」などと示すのも同様にゼロ3つ(000)を省略したものだと考えます。つまりジュースは15,000キープ(≒100円)。
¥の記号が使われているところが面白いです。クイズのネタになりそう。
◆ルアンパバンのナイトマーケット
ルアンパバンのナイトマーケットは、毎晩、夕方5時から午後10時頃までルアンパバーンのメインストリート(シーサワンウォン通り)を中心に開催されます。
マーケットの見所の1つは、やはり手工芸品や伝統的な工芸品のバリエーションです。色鮮やかな織物、オリジナルの刺繍が施されたバッグやクッションカバー、竹細工や木彫りの小物など、ラオスの伝統文化を感じさせます。
特にラオスのシルク製品は、その質の高さと美しさに定評があり、観光客にも人気があります。
エコフレンドリーな商品や独創的な手作りのアクセサリーなどもお土産にピッタリでしょう。
私が買ったのは、クラスター爆弾の破片のアルミニウムで作られたキーホルダーです。花型、星型、イルカやハトなど動物の形を模したもの、手りゅう弾や銃弾など武器の形を模したもの、色々な形のものが並んでいました。20個ほど買いました。
これは平和授業の導入などで活躍してくれそうです。
もう1つの魅力は、ローカルフードですね。ナイトマーケットには、串焼きや春巻き、ラオス風サンドイッチ「カオジー」、フルーツシェイクなど、地元の味を楽しめる屋台が並びます。
ベジタリアン向けのビュッフェスタイルの屋台もあります。新鮮な野菜や豆腐料理を自由に選べるます。
でも、私は、やっぱり肉料理が好きです。特に、ラオスでは豚や鶏の串焼きが美味。
料理は手頃な価格で提供されているため、気軽にラオス料理を堪能することができます。
よりローカルなマーケットを見たければ、モーニングマーケットにも足を運んでみてください。
珍しい南国の果物やいかつい顔をしたメコン川の魚などがデデーンと売られており、かなり好奇心をそそられます。
美味しそうな焼き物もたくさんあるので、朝食はここでOK。
3〔Today's Focus〕*本日の旅トピ*「ルアンパバンとはどんな都市なのか」
ラオスに縁のある私にとって、ルアンパバンはいつかは行ってみたいと思い続けてきた都市です。
なにか大きくて有名なものがあるわけではないので、知らな人もいるかも知れませんが、ラオスの古都であり、アジア最後の秘境と呼ばれたりしています。食べ物が美味しく、静かでリラックスする街。街全体が世界遺産に指定されています。
近年、鉄道が通ったことで、今後はツーリストの数が急増すると思われます。
京都とルアンパバンを比較しながら概要を教えてください。
Answer
京都とルアンパバンは、共に歴史と文化の豊かな都市であり、世界遺産にも登録されていますが、地域や文化的背景、観光資源、都市構造などにおいてさまざまな違いがあります。以下に、両都市の比較分析を行います。1. 歴史的背景京都
設立と歴史: 京都は794年に平安京として設立され、日本の首都として長い歴史を持つ。約1,000年間、天皇の居住地であり、日本の文化的中心地としての役割を果たしてきた。
文化的影響: 日本の伝統的な建築様式、庭園、茶道、華道など、さまざまな文化が発展してきた。多くの神社や寺院があり、宗教的、精神的な拠点としても重要。ルアンパバン
設立と歴史: ルアンパバンは14世紀にランサン王国の首都として設立され、その後もラオスの宗教的・文化的中心地として栄えた。フランス植民地時代の影響も残っている。
文化的影響: 仏教が深く根付いており、多くの寺院(ワット)が立ち並ぶ。特に、托鉢(タクバート)などの仏教儀式が日常的に行われている。2. 都市構造と建築
京都
都市構造: 京都は碁盤の目状に区画された計画都市であり、古代からの街並みが保存されている。市内には多くの庭園、茶室、伝統的な木造建築が点在している。
建築: 金閣寺や銀閣寺、清水寺など、日本を代表する寺院があり、それぞれが日本の建築技術の粋を集めたものである。
ルアンパバン
都市構造: ルアンパバンはメコン川とカーン川の合流点に位置し、山に囲まれた地形に応じて発展している。都市の中心部にはフランス植民地時代の影響を受けた建物が多く、伝統的なラオス建築と融合している。
建築: ワット・シェントーンなどの仏教寺院が有名で、ラオス特有の装飾やデザインが施されている。特に寺院建築は、金色の装飾や独特の屋根形状が特徴的。
3. 文化と観光資源
京都
京都は日本文化の象徴であり、四季折々の祭りや伝統工芸が盛ん。特に祇園祭や五山送り火など、季節ごとのイベントが観光の大きな魅力となっている。
観光資源: 世界遺産に登録された17の文化財(寺院や城など)をはじめ、多数の観光名所が集中している。また、茶道や着物体験、禅寺での座禅など、体験型観光も豊富。
ルアンパバン
ルアンパバンはラオス文化の中心地であり、特に仏教行事が観光の主な要素となっている。朝の托鉢や新年の水かけ祭り(ピーマイ・ラオ)などが観光客に人気。
観光資源: ルアンパバンの町全体が世界遺産に登録されており、寺院巡りやメコン川クルーズ、郊外の滝(クアンシー滝)など自然と文化が融合した観光が楽しめる。
4. 経済と発展
京都
京都は観光業が主要な産業の一つであり、国内外からの観光客で賑わう。また、伝統工芸や産業技術も発達している。
近代的なインフラが整備されつつも、伝統と調和した開発が進んでいる。京都大学などの高等教育機関もあり、学術研究の中心地でもある。
ルアンパバン
観光業が経済の中心であり、特に外国人観光客の増加が町の発展を支えている。ただし、京都に比べると経済規模は小さく、観光産業への依存度が高い。
近年、観光業の発展に伴い、インフラ整備が進んでいるが、開発は抑制され、歴史的景観の保存が優先されている。
まとめ
京都とルアンパバンは、それぞれが異なる文化背景と歴史を持ちながら、共に文化遺産の保護と観光産業の発展を重視しています。京都は日本の伝統文化の中心地として、またルアンパバンはラオスの仏教文化の象徴として、それぞれの国のアイデンティティを反映しています。どちらの都市も観光客にとって魅力的な目的地であり、異なる文化と歴史を体験できる場所として高い評価を受けています。
4〔旅メモ〕*今後同じ場所を旅する自分や誰かのために*
○Cafe Amazon
Cafe Amazonは、タイ発祥のカフェチェーンで、東南アジアを中心に広く展開されています。もともとはタイの国営企業であるPTT(Petroleum Authority of Thailand)が2002年に設立したもので、主にガソリンスタンドに併設されています。
その名の通り、アマゾンの熱帯雨林をテーマにしたデザインが特徴で、緑豊かな雰囲気や自然を感じさせる内装が多いです。
コーヒーはもちろん、紅茶、フルーツジュース、スムージーなど、多様なドリンクメニューを提供しており、軽食やデザートもあります。今日、注文したのはプリンケーキとホットカプチーノ。
リーズナブルな価格や安定した品質から、旅行者にも人気があります。
タイ以外にも、カンボジア、ラオス、ミャンマー、フィリピン、ベトナムなどでも店舗を展開しており、アジア全域で広がりを見せています。それにしても、まさかラオスの山中で出会うとは思いませんでした。
JICAの研修仲間と何度も利用した懐かしいカフェチェーンなので嬉しくなりました。
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